創造することは、様々なアイデアを生み出し、エネルギーデザインに終わりない選択肢を与えることができる。

エカワット・オパットポンサコーン

Ekawat Ophartpongsakorn

キングモンクット工科大学トンブリ校 建築・デザイン学科講師 

1993年チェラロコーン大学卒業。建築事務所に勤務後、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで環境デザイン・工学を学び理学修士を取得。2000年よりキングモンクット工科大学にて主に建築・環境デザイン、都市計画等を教えるほか、慶応義塾大学SFCや京都工芸繊維大学とのワークショップにも継続的に取り組んでいる。建築のほかに、再生可能デザインなど革新的なプロジェクトを積極的に行っている。

0101

Creativity-1

この写真(タイ全土の夜景衛星写真)は、第5回ENERGY DESIGN HUBのテーマが「Enery X boundary」だと聞いたときに、真っ先に思い浮かんだものです。暗い部分は電気エネルギーをほとんど消費していない地域でとても広大です。バンコクやその他の大きな都市では多くの電気が使われていますが、タイの国境周辺は完全に暗いです。これは電気にアクセスできない貧しい地域がまた多く残されていることを示しています。しかし、別視点で考えると、僕がタイの北部にある小さな町メーホーソーンに行ったとき、10分くらい歩いたんです。都市部から2km離れたところですが、空を見上げると、とても素晴らしい…<コングの音カンカーン>

0202

Creativity-2

私のデザインラボでは、一般的に実施可能なプロジェクトの設計を指導しますが、時にデザインコンテストなどで見られるような、コンセプト重視のトレーニングも行います。これは私のラボからの作品ではありませんが、いつも学生たちに紹介するとても面白いアイデアの建築で、このイベントの主旨に合っているので持ってきました。これは、食べ物の生産と同時に海の水を綺麗にする組み合わせの良いシステムを提案しています。これは建物が大きな車輪のように回転し…<コングの音カンカーン>

0303

Creativity-3

イギリスで行われたエネルギー関連の研究結果が新聞で紹介された時の見出しで、『石炭は時代遅れなものへ、そして化石燃料が太陽エネルギーや風力よりも高価であるという研究結果』とありました。私たちはエネルギー源である燃料を選ぶ際、あまり多くのことを考慮しませんよね。オイルやガスなどを自然環境からそれらを採掘し、輸送し、精製して使っています。そこには多くの種類の輸送手段や設備が必要です。そしてどれくらい綺麗なのか、環境や健康の被害についても考慮しなればなりません。そういう訳で、この論文では、社会全体を視野に入れて考えた場合、グリーンエネルギー、自然エネルギーと呼ばれるものへの投資は…<コングの音カンカーン>

0404

Creativity-4

建築学科の学生というのは、普段、建造物だったり空間だったりを制作します。しかし、新しいことに挑戦したくなりこのワークショップをはじめました。これは、建築を学ぶ私の学生であるキングモンクット工科大学の学生と、エネルギーデザインを学ぶ慶応義塾大学SFCの学生を一緒に学ばせようというものです。まずは、さまざまな被災地に対して問題発見を行い、それを解決するためのアイデアを出し合ってもらいました。

0505

Creativity-5

僕は何かをつくるとき、積極的にエネルギーのことを考えています。再生可能エネルギーなどを見ていると、エネルギーはどこにでもありますが、私たちはそのわずか3%しか利用できていません。そこで、これらのエネルギーをフル活用出来るような家やプロダクトを日々作ろうとしています。例えば、これはデザインメディアで見つけて面白かった作品の一つですが、窓に小さなソーラーパネルをつけて、携帯を充電する。それだけでいいんです。エネルギーはすぐそこにあります。私たちはもっとシンプルに賢明になれるのだと思います。